etc…

□ある晴れた日に…
3ページ/8ページ


再び違う問題に取り組むヒナタ。

その様子を見守るシカマル。




ガラッ―――



突然に扉が開いた。



「はよっ〜!!」

ズカズカと入ってくる、キバ。


「メンドくせ〜‥」

シカマルはキバを見た瞬間に呟いた。


「おはようキバ君」

「はよっヒナタ!! 今日もカワイいな」

「キ、キバ君‥お世辞はいいよ」

ヒナタはあたふたする。


(・・・・可愛いってよく言えるな…)

ジッとキバを見てしまうシカマル。


「? ほんとのことだぜ…あ! シカマル〜、入ってすぐ嫌そうな顔しやがって」

ヒナタから視線をずらし、キバはムッとしながらシカマルを見る。


「…俺らは勉強してんだぞ 勉強する気ねえなら出てけ」

「朝っぱらから勉強〜?」

嫌そうな顔をするキバ。


「キバ君、今日の1時間目は数学の小テストだよ」

「そう…だっけ?」

「うん」

「シカマル!! 俺も勉強するから頼む!!教えてくれ!!」

キバは開き直り、パンと両手を合わせてシカマルに頼む。


「…珍しいな、小テストだぞ?」

シカマルはキバが勉強する気になるとは思っていなかったので、不思議に思う。


「イタチ先生さ、母親と知り合いで……」

一気に暗くなるキバ。


「…教えてやるから教科書持ってこい」

はぁとため息をつきながらもキバに同情してしまうシカマル。


「サンキュー!!…ヒナタ教科書見して」

「うん、一緒に見よ」

ガタガタと机を移動して、ヒナタの隣にくっつけるキバ。


「この問題、解こうね…」

「ああ……・・・??」

問題を見て、すぐに分からない状態になるキバ。


「キバ…お前は基礎やれ ヒナタは問題写し終えたよな」

「うん」

「……、これ、この1問は解き方載ってるから、まずは1人で解いてみ」

シカマルはパラパラと教科書をめくり、基礎のページを開いてキバに渡した。


「おう」



――――――――――





数分が経った。

ヒナタが黙々と問題を解くのに対して、キバはシカマルに付きっきりで、基礎をみっちりたたき込まれていた。



ガラ―――


また扉が開いた。

「てめえら…ここで何やってんだ?」

(今度はサスケかよ…メンドくせ〜な〜)

シカマルは頭をぽりぽりかいた。


「サスケ君おはよう…あの、今日の1時間目が小テストだから、勉強してるの」

「おはよヒナタ 何の教科だ?」

「数学…」

「俺が教えてやろうか? 数学は得意だ」

ツカツカとヒナタの元に歩くサスケ。


「あ、あの……でも…」

もじもじするヒナタ。


「何?」

「シカマル君に‥お願いしてるから…」

チラリとシカマルを見るヒナタ。


!「ヒナタ、サスケに教えてもらえよ 俺はキバに教えてるから」

シカマルはヒナタが気にしてくれただけで良かった。


「う…うん、ごめんね」

「謝んなよ それよりあと10分で始まるぜ」

黒板の横にある時計を見てシカマルは言う。


「だ、大丈夫かな……」

不安がるヒナタ。


「平気だろ ヒナタ出来てるぜ」

「うん‥ありがとう!」

ニコッとシカマルに微笑むヒナタ。


「!」

思わずドキッとしたが、照れを隠すようにキバのノートに目線を写すシカマル。


「…オイ、それで今どこの範囲だ?」

シカマルとのやりとりに少し腹を立てながらも、椅子を引っ張ってきてヒナタの隣に位置するサスケ。


「ここ……」

ヒナタはノートを指差す。


「そこか…じゃ、俺が問題出すから解いてみろよ」

「うん、サスケ君わざわざありがとう…」

「別に…」

サスケはスラスラと問題をノートに書き込み、ヒナタに渡す。


「……」

ヒナタは真剣にその問題を解いていく。




次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ