BLEACH
□甘い味
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「…乱菊さんっ!?何するんスか!」
「ちわっ!!」
「ちわっ!じゃないッスよ;;」
「何よ!こんな可愛い子を連れちゃって!」
乱菊は恋次の耳元で話した。
「なっ…違いますよ!!コイツは」
恋次と乱菊はルキアに聞こえない声でコソコソ話していた。
「?」
ルキアはそんな二人を不思議そうに見ていた。
「あら?そんなこと言ってると朽木隊長呼んじゃうわよ?」
「う…勘弁して下さい…」
「(可愛い…)ウソよ…邪魔したわね しっかりおやりなさい! じゃあね!朽木」
「あっ、はい、お疲れ様です」
乱菊は恋次から離れて、ルキアに声をかけて店から出て行った。
「何だぁ??」
恋次は乱菊の後ろ姿を見ながら、頭を傾けた。
!「…たいやき冷めてしまうぞ」
ルキアは少しムッとしながら言った。
「うお!」
恋次はバッとルキアの方へと向き直すと、お皿からたいやきを両手に一つずつ持ち、バクバクと一気に三つも食べたのであった。
「ふっ…落ち着いて喰えばよいのに」
ルキアはクスッと笑いながら、恋次を見ていた。
「ひゃってよ、あんこは…っ…でよ…」
恋次はモグモグしながら話し始めた。
「口に食べ物を入れて話すな 全く、貴様は変わらんな…」
クスッと最後に笑うルキア。
「…お前こそ、ン…変わってねぇよ チビのまんまで」
恋次はいくつめか分からないが、たいやきを口に入れ、お茶をすする。
「何を言うか!貴様がニョキニョキと伸びただけであろう!」
「はいはい」
「むむ…」
「まぁ、いいじゃねぇか…あの頃と違って今はこんな旨いもん食えるんだぜ? …十分だ」
恋次はそう言いながら、またたいやきを一つ手に取った。
「…そうだな」
ルキアは優しく笑って、食べかけのたいやきを一口食べた。
そして数ヶ月後、ルキアは現世へ行く。