家庭教師ヒットマンREBORN

□特別な日
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『…もうこうなったら』


みんなウチのこと嫌うなんて酷い!
いいよ!もう!兄貴に言いつけてやる!



そう言って、ユウは大きな扉の前に立った


ーバンッ
『あーにーきぃいいいいいいい!』

ーパキュンッ




・・・・・・




説明しよう。
ユウが思いっきりドアを開けたのと同時に
頬をかかするように銃弾が飛んできた
あまりのイキナリさにユウは硬直状態。



「…テメェ、勝手に入ってくんじゃねェ」

そう。その銃弾を撃った本人はユウの実の兄XANXUSであった


『あ、あにきっ…いつもは勝手に入ってきても怒らないじゃん!』

「うるせェ、今日はこれ以上入ってくんな」


えええええええええ
酷いよ、兄貴。
兄貴もウチのこと嫌いになったの?!
え、もしかして…もしかして…








昨日、兄貴が隠していたじゃが◯こを食べたの怒ってるの?


「……かっ消す」








火に油を注ぐ、ユウちゃん。








ーーーーーーーー
ーーーーー
ーー




『んげーっ余計、怒らせたような気が…』

あの後、兄貴の嵐のような銃弾攻撃を避けながらウチはあの部屋を出た
まさか、兄貴までもウチのことを嫌ってたなんて…………
もしかして、
みんなで僕を嫌おうと?!!!




「ユウ、オレがい」
『だからテメェは呼んでねぇつーの』

「………………ぐすん」



なんで、変態雷親父が出てくんだよ
嫌われるならこいつだけに嫌われる方が全然マシなんだけど!
なんでこいつはこんなにつきまとうの?!
うぜーんだけど!!


近くで"の"の字を書いてるレビィを軽く蹴ってその場から離れる
後ろで嬉しそうに蹴られたところをさするレビィはあえて無視






「ゔぉ"おおおおい!ユウ」

『っ!!スックー!!!』

資料室を通り過ぎようとすると、その中にいたスクアーロにユウは呼び止められた

「いてぇ!飛びつくんじゃねぇ!」


ユウはスクアーロに抱きついていたが、スクアーロによってべりっと剥がされた


「おい、ここでこの資料を整理しとけぇ」

『え?資料?』

そこには、資料室に置かれている大量の紙の山
依頼書の整理ということだろう
それにしてもよくためたなー…んじゃなくて!!!


『えぇえ?!なんでウチ?!』

「他のやつらは忙しいらしいからなぁ、お前は暇だろぉ?」


いや、確かに暇だけどさー
なんでこんな資料片付けないといけないの?
絶対これ、ベルやフランが片付けてない依頼書でしょ!!これ!!


『えええーいーやーだーー!!』

「これ終わるまでは夕飯食べに来るんじゃねぇぞぉ!」

そう言うとスクアーロは資料室から出て行った




うそでしょー?!
こんな量無理だよー
やっぱり、ウチみんなから嫌われてるのかな?
嫌われてるからこんな事されるのかな?
なんか、泣けてくるなぁ
もっと素直に過ごしとけばよかった


ユウは熱い目頭をゴシゴシと拭いた


そんな考えを忘れようと資料に手をつけようとするが、
みんなに嫌われたという事実に心が痛んで集中が出来なかった


『うぅ…ベルー、フランー、ルッスー、スクー、兄貴ぃ…』

レビィの名前が出ないのは置いといて。
寂しさを紛らわすために彼女は彼らの名前を呼んだが返事は来ない



本当に嫌われたのかな?
どうしようこれから…



机に突っ伏してると、だんだん瞼が重くなっていった…


















「……っい!……おいっ!


うぼべらぁ?!!!


頭から降ってきた大きい声にびっくりして勢いよく顔を上げた
そこにいたのは、いかにも愉快そうに笑ってるベルがいた
ああ、ウチはいつの間にか寝ていたのか




「っししし、なんだよその起き方」

面白そうに笑うベル
だが、ユウはみんなに嫌われてると思ってるためにその行動に眉を寄せた








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