少女のヒーロー物語
□第1話
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人は生まれながらに不平等だ。
「俊典…世の中残酷ね。こんなに世の中の為に頑張ったのに最期がコレなんて……」
「エミ…?!そんな事」
「でも…
わたしヒーローになって良かったわ」
「エミ……」
現在、"超常"が"日常"とされる中、あらゆる不平等が世界に繁栄されている。
持たざるもの、恵まれぬもの多様な不平等に社会的に精神的に殺されるものも少なからず。
「だから、俊典。わたしがいなくなっても頑張って…。そしてあの子の事も…」
「あぁ、全力で守ってみせる」
「ふふ、頼もしいわ……なんだか今日はもう眠い…おやすみ、俊典」
「…っ!…あぁ、おやすみ、エミ」
眠るように息を引き取る彼女も現代の不平等の渦に巻き込まれ、若いながら息を引き取った1人。
そして、
『……おかあさん…は?』
「……お母さんは、遠くへ行ってしまったよ」
彼女の血を引き継ぐこの少女もまた不平等に巻きこまれ、大切な人を2度も失った人。
『……っ…っひっく、おかあさんも、わたっ…しを、おいて行くの……?』
「違うよ、お母さんは遠くへ行っても君の事を見守っているさ」
『っ!……あなたは、だれ?』
「私はオールマイっ……
……いや、八木俊典」
『とし、のり…?』
俊典と名乗る人は少女の目の前に目線を合わせるよう膝を立て座る。
「君と…家族になりたいひとだ」
男と少女はこうして出会う。
これは少女にとって不平等なのか平等なのか…
言い忘れていたが、これは少女が素晴らしいヒーローになるまでの物語である。
ーーーーーーオリジン,
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