家庭教師ヒットマンREBORN

□一度しか言わない
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「ユウさーん」




今日もまた、あいつは私に構ってくる



「ユウさーん」

「ちんちくりんのユウさーん」

「ちんちくりんのバカなユウさーん」

「ちんちくりんのバカのアホのユウさ…」
うっさーい!!!!!!



「あー!やっと返事しましたねー」




ああ、本当にうるさい
こいつは新入りのフラン。
半年前ぐらいにここヴァリアーに入隊してきた強者である
自分から入隊してくるなんて
本当に変態の極みではないのかと思ったが、
ある意味、変な奴である
まぁ、私は、長年ここにいるから
一ヶ月ぐらいはこいつの世話役をしていんだが、
どうにも違う意味で懐かれた


うん、もっと可愛げがあったらいいよ?
ユウせんぱーい!って
いや、私も先輩って呼ばれたい
ベルとか見てて羨ましい
スクワーロだって作戦隊長とか
カッコよすぎ!!
けど、この子私のことを先輩呼びしない
いつも

「ユウさん」だ









『ねー蛙、なんで私には先輩呼びしないの?』

「ユウさんだって、ミーのこと蛙呼びじゃないですかー」

『だって、君、可愛げないもの』

はぁーとため息をつく
いっつも構ってくるし、何も用事ない時に構ってくるし
後輩できるならもっと可愛げのある後輩欲しかったなー
あーでもマーモンちゃん可愛かったなー



「あれー?いまーすっごく、失礼なこと考えてますねー?」

『心読むなよ、蛙』

「蛙じゃなくて、フランですよーユウさーん」

『私もユウさんじゃなくてユウ先輩』


一向に引かない私を見てため息をつく、蛙
おいおい、ため息をつきたいのは私だ、私


「だってー、先輩ってなんだからプライベート的な意味で壁感じませんー?」


いや、意味がわからない
なんでプライベート的な意味で壁を感じたくないの?
私たちもともと赤の他人じゃん
私と蛙は同じ部隊に所属している仲間、言わば上司と部下だ
何を親密になる必要があるのだ


「ミーが言ってるのは、プライベートの話ですよー」

『また心読むなよ、』


「心読まなくてもーだいたいユウさんが何考えてるか、ミーには分かるんですよー」





それ変態発言じゃね?
え?私の考え丸わかりですよって?
え?お前はどこの超能力者か!
いや、超能力者は心を見るのか
え?じゃーこいつ何?

●●
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