私想

□雨
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泣きたくなるから嫌い

もとから好きでもない雨は
俺を冷たくするから、嫌だった

今の彼氏は雨が嫌いなんだとさ
理由は言わない。
彼がそれを望まない限り、俺は黙秘する
俺は彼が総てでもないかもしれないけど
彼が居ないと総てが駄目になりそうだ。
きっとそれは事実だと、心が叫んでる

愛されるのは慣れない
抱かれるのは慣れてる
でも、本気で優しくされるのは
いまだに慣れてくれないから…
ちょっと不満だったりするのは俺に対して
大好きなんて、もう二度とないと思って
必死になるけど心寂しくて、そんな時に
変な理由で悪いけど、ホント成り行きでさ
昔のこと思い出してぶっ飛びそうな時に
横に居たのが今の彼。

それからしばらく
お互いのことを話したり、談笑したり
甘えたり、くっついたり、イジワルしたり
本当の恋人ってこういうものかなって
思えるような生活になれた

雨のハナシを聞いたのは
ちょうどデートの最中に雨が降った日の事
「俺、雨って嫌いなんだよなぁ」
控えめに言うその目は、悲しそうだった
「手、繋いでれば良いじゃん。…ね?」
俺にしては珍しい、甘い台詞を吐いたもんで
言ったこっちまで恥ずかしくなる。

でも、今じゃそれも良い思い出ってやつ

相変らず雨は苦手。
書いてる今も思い出す事はあの頃の
自分が嫌いだった時の事ばっかりで辛い

それも、その気持ちぜんぶ
暖めてくれるから
今俺はこうして生きてるんだって思う。

言いたいのはやっぱり「ありがとう」
そんで、気恥ずかしいけど「愛してる」
どっちも伝えたいから、俺は今日も
想い続けて、愛を募らせて、夢を、見る

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