shortnovel〜comedy〜

□Who is an artist?
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「………………なんですかこれは」
「何って、君の愛犬だろう」
「うっ、わー…大佐絵心ないっすね」
「何!?上手いじゃないか!特にほら!この凛々しい目とか!!」

そうやって指差した本人いわくブラックハヤテ号の顔を見るが、何とも黒い胡麻にしか見えない

口から煙草を取り出して、中尉が手に取った紙を横から覗きしげしげと見つめた

「これが…ハヤテ号…」

相変わらず何を考えているか分からない無表情で紙を見つめる中尉の横顔をこっそり盗み見し、大佐に向き直る

「大佐にも、水以外に駄目なとこあったんっすね」
「なんだその物言いは!駄目じゃない!傑作だ!!」

この人は歴代の芸術家が残した作品を見たことが無いんだろうか…
「そういや、ハボック絵上手かったよな?」

サンドイッチを口に頬張りながら俺を見る同僚のブレダが問いかけた

「いや、人並みだろう」
「ほう、じゃあちょっと書いてみたまえ」

何か勝ち気な顔の大佐がデスクから白紙を取り出して差し出した

「いや、いっすよ!ほんと大した絵じゃないっすから!!」
「良いじゃないか、暇潰しだ」

ぐいっと紙を押し付けられ仕方なくため息をはき胸ポケットからボールペンを取り出して机に向かった
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