shortnovel〜sweet〜

□たまには
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資料室、いない
仮眠室、いない
休憩室、いない
食堂、いない

どこにもいないじゃないか!!


終わった書類を提出した後に手当たりしだい彼女を探したが、まったくもって見当たらずじまい

彼女に限って、私を置いてハボック等について視察に行くことはないだろう………………たぶん


いや、流石にないだろう

しかし今朝も朝イチから私がサボろうとしてかなり怒ってた


まさか私をほったらかしにして皆でお茶なんかしてるんじゃ………

仲間はずれはやだ!!


足早に正面入り口まで急ぐ

中庭を横切ろうとしたとき、柔らかい木漏れ日の中でさらりと揺れた金色が視界をかすめた


自然と足からスピードが抜け、渡り廊下に立ち尽くした


丁度陰になった木に寄りかかるようにしてベンチに座るリザがそこにいて、まるで時間が止まったような感覚にあった


起こさないようにゆっくりと近づき、リザを覗きこむようにしゃがみこむ

イシュバールの戦線で再会した当時より幾分も伸びた前髪が日光を柔らかく反射していた

ほのかな風にさらさらとゆれた細いかみが額をかすめ、何だか気恥ずかしくなる


射抜くような鋭く大きな琥珀色の瞳はいまはとじられ、薄く開いた何とも官能的で色めかしい唇からはリズムよく寝息がたてられている。
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