バカレア高校3rd
□熱血ドッジボール
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体育の時間―
女子たちの見守るなか、
馬鹿田チームと菊永チームの男子たちによる
ドッジボール対決が始まった。
この試合の審判を務めるのは、
学級委員長の結香だ。
結香
「それでは両軍、始めてください。」
最初にボールを先手したのは、
菊永の番長・海斗だった。
海斗
「ドッジてのはなぁ…」
「まず弱いヤツから潰してくんだよ!」
そう言って海斗は、
馬鹿田で一番弱そうな祥平に
狙いを付けた。
祥平
「ヤベっ…」
聡
「祥平さん、逃げてばっかじゃ駄目っスよ!?」
「キャッチしないと…」
祥平
「バカ…」
「あんな超速球、キャッチできるかよ!?」
そう言って祥平は、聡の後ろに隠れだした。
聡
「ちょ、ちょっと祥平さん!?」
「オレの後ろに隠れないでくださいよ!?」
「たくっ、しょうがないっスね…」
そう言って聡は、海斗の超速球を華麗にキャッチした。
祥平
「ナイス、聡…」
「さすが馬鹿田一の運動神経!!」
聡
「今度はこっちから攻めるぜ!」
「頼むぜ、誠!!」
そう言って聡は、外野にいる誠にパスを送った。
誠
「ナイスパス、聡…」
「ユウキ行くぞ!」
「オレたちのコンビ技見せてやるぜ!!」
ユウキ
「ああ、名付けて…」
「『人間サンドイッチ』!!」
二人の息の合ったコンビプレイが、
駿と徳之をアウトにさせた。
結香
「五十嵐駿、神崎徳之…」
「アウトです!」