No Innocence

□3題
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宣言通り、午前中の授業は全てサボタージュさせて頂いた。うん、満足。


そして今は屋上から教室へ帰るために廊下を歩いている。現時点で昼休みの時間に入っているので、廊下は其れなりに人が多い。
……何故か、注目されている。
大方、転校生だからだろう。初めてみる顔だから、視線が集まる。それと……この髪色、かな。思い当たる理由はそれ位。
周りの生徒に何故かと理由を問うのも野暮だからしないが、正直鬱陶しくも感じてしまう。
視線は、嫌いだ。

とりあえず、今は教室までの道のりを急ぐ他ない。








教室。
極自然に中に入り、隣の席である宍戸君の元へと行く。
理由は勿論、先程聞いた忍足侑士とやらのクラスを聞く為だ。


「やぁ宍戸君」

「おう、水月帰ってきたのか」

「そりゃあ勿論。僕にも昼食と言うものがあるからね。そうだ、束ぬ事をお聞きしたいんだけど、忍足侑士という人物のクラス、分かる?」

「忍足?確かHだったぜ。なんでまた忍足なんだ?」

「ちょっと野暮用があってね。んじゃ、行ってくるよ。ありがとうね」


鞄から出した弁当を持ち、宍戸君の返事を聞きながらそのH組へと向かった。
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