No Innocence
□4題
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AM5:30
ジリジリと、無機質な音が部屋中に響く。
その音の元である物を少し苛立ちながらも叩いて静かにさせ、
「……おやすみ」
僕はまた眠りに就いた。
AM6:00
携帯からアラーム音が鳴った。
…起きないと不味い。
おはよう、と誰も居る筈のない空間にそっと呟いた。
あれから順調に朝食も食べ、弁当も用意し、いつも通り準備を終えた僕は無事に学校に着いた。
……着いたは良いのだが、
「相変わらず広いよねこの学校」
やはり、2日でこの学校に慣れるのは到底無理そうだ。果たして、僕は何日でこの学校に違和感なく登校することができるのだろうか。
余談だが、前の学校では1カ月弱掛かった。
昨日よりも遅めには登校したが、教室に行くまでに迷うことは流石にもうない筈だ。昨日も一回で外に出る事ができた。
なんとなく、外を回ってみようと思った。