No Innocence

□6題
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忘れていた。
何を忘れていたかと言うと、昨日田中先生から伝えられたことだ。

そう、テスト。

別段範囲については問題ないのだが、いつもなら計画していることがあるのだ。
それはテストで何点取るか。いつもなら適当に作ったくじでも引いて点を決めるのだが、今回はその存在がすっかり忘却されていた。
さらに言ってしまうと現在登校中だ。今さら帰宅することもできまい。

さて、今回の点はどうすべきか。
唯でさえ授業に出ていないのだし、これがこの学園に入ってきてからの初めてのテストだ。良い結果を残しておいた方が今後の保身としてもいいだろう。


……そうだ。あの方法はいいんじゃないか。
そう思ったとき、口から言葉が漏れた。


「本領発揮しようか」

















登校後、既に朝錬が終わったのか途中で宍戸君に遭遇した。

そのまま一緒に教室に入り、先程計画した事を彼に聞く。


「宍戸君、0から9の中で直感で数字選んで」

「え、いきなりなんだよ……じゃあ、7で」

「おっけ、ありがと。これで僕の運命は決まったよ」

「それどういう意味だよ!?」

「ま、そーいう意味だよ。君が良い数字を選んでくれて助かった」


そう言って強引に話を切った。



今回のテスト、取る点は全て97で行こう。
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