男性声優短編

□また今度。
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『…鈴…村さん?』


ちょっと震えた声で俺の名前を呼んだ。



「ごめんな?こんなとこに連れてきて…」


「何にもせえへんから、安心して?」



苗字は震えていた。



『は、はい…」



「急にこんなとこに連れてきたのには訳があんねん。」



『な、なんですか?』




「そ、その…俺な、苗字のことが…」





プルルルルル…



誰かの携帯がなった。



俺のではない。


苗字のでもないみたいだ。


じゃあ、一体誰の…




そう思って、周りを見渡すと、



そこには見慣れた人がいた。





「ひ、広樹!?」




そこにはプライベートでも仲のいい広樹がいた。




「い、いや別に覗こうと思った訳じゃなくて、通りかかったら鈴の声がして…」



広樹はそういった。

そうだよな、広樹はそういうことする人間やない。







「苗字、ごめん。やっぱり話はあとででええか?」



『は、はい…』


広樹のせいで俺告白出来んかった…




「じゃ、じゃあな。」




『はい、さようなら。』



そう言って苗字は帰っていった。





















「また今度頑張ろ…」







俺は小さく呟いた。



















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