男性声優学園短編
□社会の先生と…
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今日も空は青いなー。
なんて思いながらいつもの場所に座る。
―キーンコーンカーンコーン。
授業開始のチャイムが鳴る。
物音一つないこの屋上で今日も私は授業をサボる。
―ガチャ。
いつもは誰も来ないのに今日は誰かがきた。
すると足音が段々近づいてきた。
「優。こんなとこにいたのか。」
そこには今授業中の遊佐先生がいた。
『先生、授業は?』
それはこっちのセリフだ。って言って私の横に座った。
「お前がまたいないから探しに来たんだよ。授業は自習にしてきた。」
『なんで探しに来たの。』
「じゃあ逆に聞くよ。なんで社会科だけ授業に出ないの?他のは出てるみたいだけど。」
『社会科が苦手だから。嫌いなの。あんなのやってらんない。』
すると先生は
「じゃあ社会科を好きにさせてやる。だから授業に出てくれ。」
『はぁ?なるわけないじゃん。絶対になんないから。』
「じゃあ俺のこと好きにならせてやる。」
急に耳元で言われて、体がビクッとなった。
『!?』
「お前が授業にいないと…つまらないんだよ…」
『せ、先生…』
「行こう。教室。」
先生は私の手をとって歩き出した。
先生のさっきの言葉で私の心は揺れ動いてしまった。
(社会科…受けてみてもいいかな。)
先生の手をギュッと握り返し、教室へと向かった。
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