籠球短編
□触れ合いシリーズ
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だっこ
―ガチャッ
『あっ神さんお疲れ様で〜す。』
「お疲れって…何してるの?」
『電球の取り替えです。』
「そっか、確かにその1個だけ切れてたからなぁ。」
『マネージャーの仕事も大変ですよ。このハシゴも事務のおじさんに借りてきたんですから。よいしょっと…』
「そうなんだ。じゃあ俺がハシゴを押さえてるから頑張って。」
『お願いします。』
「届きそう?」
『ギリギリで…よしっ!!』
キュッキュッ
「おー点いた。」
『ありがとうございます神さん。』
「いえいえ。」
『あ…神さんの事を上から見下ろすの初めてかも…。』
「ハシゴに乗ってるバスケットマンの方がちょっとだけ高いか。」
『ウフフ…ちょっとした優越感。』
「ハハッ何だよそれ。」
『だっていつも神さんから小さいって言われてるから嬉しいんですよ。』
「ほら、いつまでもそこに居ないで下りてきなよ。」
『え〜もうちょっとだけ。』
「そんな事言わないでおいでったら。」
『じゃあここから写真撮ってから…』
―ヒョイッ
「ダーメ(ギュウゥ)」
『じっ神さん何して…///?!!』
「ん〜…抱っこ?」
『そ、それは分かりますけど何で…』
「バスケットマンがいつまでも下りてこないからだろう?」
『だ、だってあんな経験珍し過ぎて…って地面に下ろして下さいよーっ///!!』
「バスケットマンは軽いね。ダイエットとかしてないよね?」
『う…ま、まぁ私も高校生だから…』
「も〜。バスケットマンは他の子達と違ってバスケ部マネージャーでよく動いてるんだから、いっぱい食べなきゃダメだろ?」
『は、はぁ〜い。』
「ん、イイコ(ギュウゥ)」
『って、だから下ろしてー///!!』
「仕方ない…」
―ストッ
『…あ、ありがとうございます。』
「やっぱりこうやってバスケットマンに見上げられる方が良いや(なでなで)」
『じっ神さん///?!』
「じゃあハシゴ事務に返しに行こっか。」
『え?あっ神さん私がハシゴ持ちますよ!!』
「こんな重いのは男が持てば良いの。」
『は、はい。』
「よっと…」
神はハシゴを肩にかけ扉を開けた。
「じゃあ左手は…(グイッ)」
『わっ///!!』
「手…繋いで行こ(ニコニコ)」
『///!!』
「ねぇバスケットマン。」
『は、はい?!』
「俺、バスケットマンが好きだよ。」
『え〜っ///!?』
どんなに思わせ振りな態度をとっても君は気づいてくれないから…正攻法で俺の気持ちを伝えるよ。