忍者短編

□笑顔を見せて
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アカデミーを卒業して忍として任務につく様になった私に、最近気になる人が出来ました。班は違うけれど、たまに一緒の任務になれた時にどうにか仲良くなろうとしてもいつも無視されてしまいます。

『あのっ、サイくん。今日の任務頑張ろうね!!』

「…まぁ任務と言っても草むしりだからね。」

『そ、そうだね。』

会話終了。勇気をだして話掛ければそっけない答えが帰ってきた。

『(…まぁいつもの事なんだけどね。)はぁ…。』

「なんだよウスラトンカチ〜。ため息なんてついてたら幸せが逃げるぞ?ほら、赤丸貸してやっから。」

『ありがとキバ。赤丸もありがとね…アハハッくすぐったいよ赤丸!!』

「そうそう。ウスラトンカチには笑顔の方が似合ってるって(なでなで)」

『うん。』

同じ班のキバはいつも私を元気づけてくれる本当に良い仲間だ。サイの事で相談した時も真剣に耳を傾けてくれた。

「良いか、ウスラトンカチ。今日は一週間ぶりにサイがいる7班との合同任務なんだ。今日を逃したら次はいつ一緒に任務が出来るかわからねぇ。なんとしても少しは仲良くならないとな。」

『うん…わかった。』

ウスラトンカチとキバは草むしりをしながらサイとどうお近づきになるか考えていた。それを背後から見つめる一つの目線に気付かず…。
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