忍者短編

□僕が僕である為に
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僕がウスラトンカチと出会ったのは、今から3ヶ月前の事だった。

「はぁ…アカデミーに通いながら暗部の仕事もしなきゃなんて…キツイよ。」

サイは任務を終え、アカデミーの廊下を歩いていた。すでに授業もおわり、生徒のほとんどが帰宅済みでとても静かだった。

「…今日は何を食べようかな…ん?」

夕飯のメニューを考えながらのんびり歩いていると、あるクラスに一人の少女を見つけた。日も落ちかけ他には誰も居ないクラスで、少女はじっと窓から何かを見ているようだ。

そんな少女をサイは廊下から少しの間眺めていた。少女の頬はピンク色に染まり、すごく優しい笑みを浮かべていた。そして夕日で照らされた少女はとても綺麗だったのだ。特別飛び抜けて可愛いという訳ではなかったが、サイは何故だかその少女にとても興味をもったのだ。

「…こんな所で何をしているんですか?」

サイはとりあえず笑顔を張り付け少女に声をかけた。

『えっ?!あ、えと…何でもないんです!!すみません!!』

「そんなに慌てなくても良いのに…。」

『私以外に人が居るとは思わなくてビックリしました。』

そういう少女の話を聞きながら少女が見ていたであろう方向を見下ろした。

「(あれは確かうちは一族の…なるほどね。この子もファンの一人か。)僕はサイといいます。」

『私はウスラトンカチです。よろしくお願い…(グーッ)』

「…?」

『つっ///!!ゴメンなさい!!そのっ…お腹なっちゃって…恥ずかしい///!!』

「…アハハッ!!もうこんな時間だしお腹もすくよね!!ウスラトンカチさん面白いな。」

『…そんなに笑わなくても…///』
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