WJ短編
□天然彼女争奪戦
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【日向翔陽】
俺には好きな人が居る。それはマネージャーのマネージャーさんだ。
俺より小さくて目がクリクリしてて小動物みたいに可愛いんだ。どうにかしてマネージャーさんと少しでも会話がしたい!!
「あ、あのっ…マネージャーさん!!」
『あっ日向くん。どうしたの?』
「えっと…えーっと…///」
『もしかしてドリンク?ちゃんと準備してあるよ。はい、どうぞ。』
「あ、ありがとうございます…。」
『またなくなったら言ってね。新しいの準備しておくから。』
「はっはい!!」
やっぱりマネージャーさんの笑顔スンゴク可愛いなぁ///…って違う違う!!いや、笑顔が可愛い事には変わりないけどいざ目の前に出ると緊張しちゃうよ…。
「(会話がしたい…でも何を話せば良いか…)」
『……?日向くんなんだか元気がないみたいだけどどうかした?』
「え…?」
『悩みがあるなら私聞くよ?』
「っ…あ〜アハハッありがとうございます。」
本人に言えるわけないよ!!でもマネージャーさん優しい!!俺なんかの為に真剣になってくれて…でもこれは話を広げるチャンスなのかも…。
「えっと…じゃあ…」
『うん。』
「マネージャーさんみたいなサラサラヘアーになるにはどうしたら良いですか?」
『…サラサラヘアー?』
「はっはい!!ほら、俺って結構癖っ毛だからマネージャーさんみたいな綺麗な髪に憧れてて…なんて。」
ヤバい…咄嗟に出た悩み事がこんなってさすがに怪しまれるかな?!
『ん〜…私は日向くんの髪、素敵だと思うけどなぁ。』
「え…」
『綺麗なオレンジ色で、ほら…フワフワだし(なでなで)』
「っ///!??」
『それに私より影山くんの方がサラサラだと思うよ?』
「そっそんな事ないです!!あんな奴より全然マネージャーさんの髪の方が綺麗ですよ!!」
『フフッありがとう。』
「いえ…///。」
な、なんか普通に話せてる…?周りの部員達も練習に集中しててマネージャーさんと二人で話してるのに気付いてないし…告白のチャンス?!
「あのっ…マネージャーさん。」
『ん?他にも悩み事?』
「いえ…あの、俺…」
『どうしたの?』
ドキドキ…ドキドキ…どうしよう!?告白って何て言えば良いの?!今までの人生で告白なんてした事ないから分からないよ!!
「………。」
『…日向くん?』
「マネージャーさんの事…俺…そのっ…」
『…?』
「す…すすす…す…」
『す?』
「す…すき…やきって好きですか?」
って何言ってんの俺??あんだけどもってすきやき好きですかとかって…。
『好きだよ。』
「///!!そ、そうですか…。」
『美味しいよね、すきやき。』
人生初の告白はもの凄くカッコ悪くなり失敗してしまった。でも…
『じゃあ私達も練習戻ろっか!!』
「はいっ!!」
この笑顔が見れただけで幸せです。