忍者長編
□34.真実伝達
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ウスラトンカチとカカシは川が近くにある少し開けた野原に来た。この場所は第9班の最初の演習で使った場所だ。
『カカシ先生、ここに来たって事は多分…。』
「あぁ。この前見せてくれた水遁についてだ。いつ出来るようになったんだ?俺との修行ではやってないよね。」
『はい…説明すると長くなるんですけど…。』
ウスラトンカチは異世界から来た事、シンと体を共有している事、イタチが関係している事など全てをカカシに話した。
「なるほどな。容姿も似ているしあの水遁を使ったんだ。まさかとは思っていたけど本当なのね。」
『はい…ずっと黙っていてごめんなさい。』
「いや、話してくれてありがとう。ウスラトンカチもずっと不安だっただろ?あの様子からしてサスケやキバは知っていたみたいだな(ポンポン)」
『はい。あの二人がずっと一緒に居てくれたから、なんとかやってこれたんだと思います。それにカカシ先生や他の先生方、アカデミーで出来た友達も優しくしてくれたので。』
「そうか。ウスラトンカチはみんなから愛されているんだよ。ウスラトンカチにはみんながついてる。それを忘れないようにね。」
『はい!!』
「よし、じゃあちょっと水遁がどこまで出来るのかをもう一度見せて貰おうかな。暗部のウスラトンカチとはまだ同じ様には出せないと思うけど、無理しなくて良いからね。」
『はい。(シン、お願い。力を貸して)…水遁、水龍弾の術!!』
バッシャーンッ!!
「おっいきなり凄いのがきたな。的になった木が折れるくらいか。じゃあ次。」
『はい。水遁、水陣壁!!』
「完璧とはいかないが、良い線いってるね。あともう一個くらい出来る?」
『はい。霧隠れの術!!』
「…これはなかなかだな。俺でもギリギリ場所が把握出来るレベルだ。はい、良いよ。出ておいで、ウスラトンカチ。」
『はい…(フラッ)』
「おっと、大丈夫か?」
『ありがとうございます。ちょっとフラフラしちゃって…。』
「慣れない忍術をいつくも使ったんだ。チャクラ切れだな。よいしょ。」
『えっ///?!あ、大丈夫ですカカシ先生!!一人で歩けます!!』
「いや、無理をさせたのは俺だからね。ほら暴れないの。あんまりバタバタすると落ちるよ。」
『う…はい。』
「そうそう。素直が一番だよ♪さぁーて、アイツ等もそろそろ出てくる頃かな。」
『アイツ等…?』
「ウスラトンカチ!!」
「ウスラトンカチ大丈夫か?」
『サスケ、キバ!?どうして此処にいるの?』
「…あ、いや、どうしても気になってな…。」
「それで後をつけてコッソリ見てたんだよ。しかしスゲーなウスラトンカチ。あんなに水遁使える様になってたんだな。」
『エヘヘ…ありがと。私の中のウスラトンカチに力を借りたの。その子が表に出てきたら体は私のままでも、もっと凄い技も使えると思うんだけどね。』
「いや、ウスラトンカチもよくやったよ。これからもっと俺達と修行して強くなろうな。サスケとキバもまだまだ可能性を秘めている。これからの成長が楽しみだよ。」