忍者長編

□36.修行開始
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―グイッ

『キャッ!?』

「寝込みを襲うなんて…悪い子だなぁウスラトンカチ(ギューッ)」

『カ、カカシ先生///!?違うんです!!私…そんなつもりじゃ…!!』

「カカシてめっ!!ウスラトンカチを離せ!!」

「クソッ…だからウスラトンカチにやらせるのは嫌だったんだ!!」

「それで?何をするつもりだったわけ?正直に言ったら離してあげるから。」

『えと…キバがカカシ先生のマスクの下と写輪眼が気になるって言うので、ちょっと見せてもらおうかと…。』

「なるほどね。ま、ウスラトンカチにならいつでも見せてあげるけど…ほら(サッ)」

そう言いウスラトンカチを布団の中で抱きしめたまま、マスクと額当てを取り笑顔を見せた。

『///!!』

「…ウスラトンカチ、この状況でそんな可愛い顔してたらチューしちゃうよ?」

「ダメに決まってんだろ変態!!」

「ウスラトンカチ逃げろ!!」

キバとサスケは急いで布団を剥がし、ウスラトンカチを引っ張り出した。これを機に二人は二度とウスラトンカチに寝ているカカシに近付かせないと誓ったのだ。

「(もうマスクつけてるし…)」

「…しかし何だ…この言い知れぬ不安感は…重大な何かを見落としている気がする…」

『重大な何か?…それにしてもその暗部って千本を使って殺したんですよね?前にゲンマ先生から聞いた事あるけど、千本って殺傷能力はそんなにないんですよね?確実に急所を狙えば話しは別ですけど…。』

「…おそらく再不斬は生きてる!!あの時俺は再不斬の生死を確認したが…あれは仮死状況にしただけだろう。」

「「!!」」

「先程ウスラトンカチが言った通り千本は殺傷能力は低く医療にも用いられている。別名死体処理班の追い忍なら人を仮死に至らしめる事も容易なはず…となると、あの少年はおそらく再不斬を"殺しにきた"のではなく、"助けにきた"…そう取れない事もない。」

『再不斬がまだ生きていて、更に仲間も居る。再不斬一人でも倒せなかったのに…私たち大丈夫でしょうか、カカシ先生?』

「そうだな…お前たちに修行を課す!!お前たちは急激に成長しているからな。とは言っても俺が回復するまでの間だ。」

「修行って…一体何をするんだよ?」

「ん?…木登り。」

「「『木登り…?』」」
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