dream1
□3「彼」の正体
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そんな時、最近流行りの音楽が流れ始めた。
黄瀬「あっ俺だ」
なんだお前かよ。
黄瀬「はーい!もしもしっ・・・ええ!またっスか!わかったっス・・・」
プツっと切れた携帯電話を見つめる黄瀬の表情は、怒っているというより何かを心配しているような感じだった。
黒子「・・・どうしたんですか」
黄瀬「またやらかしたらしいっス・・・」
黒子「それでばれると危ないので一度こちらに来ると?」
黄瀬「みたいっスね」
黒子「はあ・・・・僕とってきますね。・・・すみませんカントクすぐ戻ってくるんで練習始めててください」
リコ「え、ええ」
黒子はそれだけ言って体育館を出て行って、俺たちは各自練習を始めた。
黄瀬は自主練をする俺たちには目もくれず、体育館のドアを見つめながらそわそわとしている。
ガラリ、ドアが空いた音がした。
黒子か?
・・・・・・・・え?誰?
栗色の髪の毛に、ところどころ汚れた制服を着ている少年。
帽子をかぶっていて顔がはっきりと見えないが、背が高めで、何かスポーツでもやってそうな感じ。