妖狐×僕SS
□雨の日の出来事
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…あれ?全然痛くない。
むしろ……温かい?
「はー…本当に危なっかしいな?」
『…え、拓馬!?』
温かく感じたそれは
拓馬の腕の中だった。
『な、なんで……』
「なんでって…雨だから早めに来たんだよ。」
『…ありがとう…。』
「どういたしまして。
…ほら、帰るぞ。」
『うん……ってなんで傘一本?』
拓馬が私を離して差し出したのは
いつも拓馬が使っている黒い傘1本。
「あ〜………急いでたから」
『なんで?』
私、学校が早く終わったなんて
言ってないよね?
そう聞くと君は少し驚き…あせって
「え!?…あー、それは……」
『??』
「…まあいいだろ?風邪ひくから
早く帰るぞ。」
『…え!?…ちょっと!?』
なぜか答えを渋った君
顔はいつもと同じなのに
髪から時々のぞく耳は赤かった。
…何があったんだろう?
雨の日は君と相合傘で…
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