長編(幸村・謙也)

□ストーリー1
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肩にかかる位の髪の長さ。
少し色素が抜けている綺麗な茶色の髪。
一本、一本、細くて、艶があって、絹のような肌触りだった。
眉毛は剃っていないのに薄く弱々しさを感じた。
睫毛は長く、くるん、と上を向いていた。
目も可愛らしく、澄んだ瞳だった。
彼女は髪の色と同じ茶色の目。頬もふんわりと赤みが常にあった。
唇だって何時も赤く、プルプルと艶やかで。

彼女はとても綺麗だった。


それは見た目も内面も。
そして瞳も。





俺が入院して初めての日。
その日は部活のレギュラーが全員揃って見舞いに来てくれた。
それまでの時間は病室に持ってきた服などをしまう母を手伝ったりルノアールの画集を眺めていたり。院内を回ってみたり、忙しく過ごしていた。

部員と盛り上がった俺は疲れてまだ夜ではないのに寝てしまった。暫く寝て、目を覚ました時には夜中の12時だった。
5時間くらいだろうか。
寝ている間に俺は地獄をみた。







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