長編(幸村・謙也)

□ストーリー3
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「そうだ。名字ちゃんは今中学生だよね?」

『うん』

「何年生?」

『二年生です』

「そっかぁ…じゃあ、後輩だ」

『幸村君は三年生ですか?』

「うん、そうだよ」

『すいません。幸村君じゃなくて幸村さんですねっ』

「いや、幸村様でもいいよ?」そう冗談混じりに言うと、笑ってくれた名字。
笑った方が可愛い…というか、輝く。

『じゃあこれからは幸村先輩って呼びますね!』

「俺は部長もしているから幸村部長でも良いかな?」

『じゃあ交互に呼びます!』
名字との会話は楽しかった。
初対面なのに変に緊張しなかったし、名字の雰囲気のせいでもあるだろう。





名字に何処の学校か聞いてみたところ立海と近い学校だった。
帰り道はその学校の生徒とすれ違う事も多々ある。

「俺は立海だよ」

『立海なんですかっ!?』

「近いね」

『はいっ!私のお兄ちゃんが立海の生徒なんですよ』

「へぇ〜そうなんだ。部活は何に入ってるの?」

『テニス部です。…高等部の』

「お兄さん高等部なんだ、俺もテニス部員だからもしかしたらお兄さんの事知ってるかもなぁ」

『幸村さんもテニス部なんですか!それで部長してるって…。立海って超強豪校じゃないですかっ!!凄いですっっ!』

「まあね。…立海の中で俺の事知らない人は少数だと思うよ」幸村の言葉をきいて、何かを考え始めた名字。

『えっと……神の子、幸村精市。』

「よく知ってるね」

『私もテニス好きなんです。やった事は無いですけど。…それにお兄ちゃんが幸村っていう後輩は恐ろしいって前に言ってて』

「恐ろしいか…さすが俺だね」
こんな事を言えば真田たちなら本気にするけど、名字は笑ってくれるから嬉しい。








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