短編、中編

□幸せは俺達から贈る
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もうすぐすれば


俺達が好きな名字名前の誕生日がやってくる。



俺達って言うか、俺って言うか、好きっていうか、愛してるっていうか。





まぁなんとなくそんな感じや。



うまくは言われへんけど、名字を好いとる。


それは確実。










冒頭で俺はもうすぐ誕生日っていった。
…もうすぐって言ってもあと1ヶ月以上あるけど。


詳しく言えば、1ヶ月と一週間。



出来ればもっと前から誕生日の計画を立てたかった。
が、しかしや。
俺は色々忙しかったんや。

その色々は聞いてくれるな。


しょーもない話しやから。






俺は名字の誕生日を全力でお祝いしようと思ってる。

それで、漠然とした計画では名字にサプライズをしようと考えた。
サプライズなんてよくある話しやなって冷めた考えはアカンで。
実質、ありきたりなんが嬉しかったりするもんやから。

取りあえずサプライズする事は確定。

どんなんにしようかな。



色んな案が浮かんだ俺は、ノートを千切ってメモをする。

・ケーキの中に指輪
・デッカい箱の中にプレゼント
・イグアナをプレゼント
・いやむしろ俺をプレゼント

(以下省略)
…どないしよ。
ケーキの中に指輪って、よく考えたらめっちゃ痛いよな。
ってか絶対、名字に引かれる。
名字は基本的には可愛いし天然系やけど、怒った時と、つまらん時は酷くなる。

何がって、態度と性格が。


怒ったら誰も手つけられへん。
前なんか白石を背負い投げしたくらいや。
そしてつまらんボケにはめっちゃ冷たい。一気に北極。
気温は平気でマイナス。
スルーするか、「何してんの?まさかそれってボケなん?…そんな訳ないか。だってボケっておもろいもんやもんな。今のはお世辞でも面白いとは言えんもんな」
なんて笑顔で言ってくるから恐ろしい。

…絶対、指輪とか、ボケもサプライズもイマイチやん。

やったら俺の青春はソッコーで逃げるだろう。


つか、このサプライズを考えた俺どうしてん。
自分でも思う。
"頭おかしい"って。


と言っても、数分前の事やけど。





約15年生きてきてやっと分かった俺の苦手なもん。

それは他人を心から喜ばすサプライズ。


っちゅー事で、サプライズは財前にまかす事にした。



不本意やけど、財前も名字の事が好きやったりする。





財前からきた提案は、家に突撃して驚かすか、名字に黙ってパーティーの準備をして呼び出すか。
それなら今からでも計画を立ててうまくできるし、金もさほどかからない。その分名字へのプレゼントとして使える。

丁度いい感じに、誕生日は休みの日。

白石やないけどエクスタシー。



メールでやりとりしていた俺達は中断した。













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