§桐皇§
□出会い
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つまんねぇ…
あんなに好きで、楽しかったバスケがつまんなくなったのはいつだ？
気がついたら1人。前にも後ろにも人はいねぇ。どくだんじょうっていうのか？
競う奴もいなくて、俺に勝てるのは俺だけだって言ってねぇとむなしくなった。
でもバスケは好きだ、今でも。だからやめらんねぇんだ。バスケを嫌いになるのが怖かった。
中3になってから高校からウチに来てくれってさそいが増えた。でも行く気はしなかった。
「練習は出ねぇ。それでもよけりゃあ行ってやるよ」
そう言うとたいがいむこうが諦める。練習なんてしちまったら俺が強くなっちまうからな…
でも、今回はちがった。監督に言われて部屋にいくと、男が座ってた。
「試合には出る。練習には出ねー。それでもよければ行ってもいーぜ」
いつも通り。これでこいつもひくだろ…
「ふーむ…それは困りましたねぇ…でもわかりました。前向きに検討しておきましょう」
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