芯樹〜シンジュ〜
□Devil×Devil(前)
1ページ/13ページ
冬のある日の早朝。
泥門高校、校門前に豪華なリムジンが乗り付けた。
普段通りの日常を送ろうとしている生徒たちは、突然の出来事にざわめいていた。
しかし、降車した人物の姿に、更に驚く事になる…。
パリッとしたスーツに身を固めたその人物は、細身で切れ長の目、少し長めの黒髪、そして眼鏡。
聞いている分には、普通のサラリーマン風の容貌だが、生徒たちにはそうは映らない。
何故なら、その人物は、瓜二つなのだ。
泥門高校の誰もが知っていて、誰もが恐れるあの人物――、
「ひ…ヒル魔…?」
蛭魔 妖一に。
Devil×Devil