◎two mini story

□3月9日の出来事はね…? / 2min
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「ミノー、もう今日は上がっていいから」




ライブが終わりファンへのお礼の言葉を一番に書き終えた俺に
マネヒョンから宿泊するホテルの鍵を渡される。





「あと、部屋割りだけど

いつもと一緒でミノはキボムと同室なー」




「了解です」





マネヒョンに返事をして楽屋を出た途端






「ミノヒョン!」





俺の次に書き終えたらしいテミンが笑顔で駆け寄ってきて。






「今から帰るの?」




「うん、ちょっとコンビニに寄って帰るつもり」




そっか〜、と呟いて俺の手のなかに視線を落とすと






「ヒョンは部屋、誰と相部屋だった?」





鍵ごと俺の手を掴んだ。





同じ部屋じゃないことが分かってるからなのか
テミンが少し寂しそうに俺を見てくる。





テミンと気持ちが通じあってからもう1ヶ月。




とはいえ仕事が忙しくて遊びに行ってもなければ
キスさえまだしていない。








「キボムだけど」





罪悪感に駆られながらも告げると
予想通りテミンは肩を落としていた。






「あの、、ミノヒョン」



「ん、どうかした?」







何か言いたげな様子で顔を上げ、テミンが握ってる俺の手に力が入る。







“キボムと部屋を交代したい”





そう言いたいんだろう。






恥ずかしそうに頬を赤らめ、目のやり場を探すように泳がせている。



そんな仕草が可愛くて仕方ないけど。








「何もないなら行くから」





出来るだけ優しくテミンの手をほどいて






「、ぁっ……」







背中を向けた。






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