◎two mini story
□FAKE IT / minkey
2ページ/8ページ
.
「もー……」
最近の僕は
ちょっぴり無理をしてる気がする。
その理由は。
「どしたの、キボム」
「わっ//!!」
紛れもなくミノにある。
「もう! 驚かさないでよ!」
「いや、なんかため息ついてたから
どうしたのかなって気になったんだよ」
「別に何もない//」
宿舎の廊下でばったり出会ってしまうなんて
僕もついてない。
顔を見れば見るほど日に日に増していく想い。
ましてや今みたいに少し優しい言葉を吐かれただけでも
顔が火照っていくのは隠せない。
「ねぇキボムあのさ……」
「ミーノーヒョーーーーン!!」
ミノが僕に何か言おうとした瞬間
後ろから凄い勢いで大きな背中に飛びかかる小さな身体。
「わー、テミンか。 何だよいきなり」
重い重いと言いながらも笑いながら
テミンに構うミノに募っていく苛立ち。
さっきまでの熱はみるみる冷めていく。
「何もないなら帰るから」
「あっ、ちょっと待てって…… 」
後ろから呼び止める声には気づかないふりをして
少し手荒く、部屋のドアを閉めた。
.