◎two mini story

□SEVENTH HEAVEN / 2min
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「ミノヒョン」



「んー?」






僕の斜め上。

どうみたってこの人間離れした顔立ちに
心を奪わる人は少なくない。






「ヒョンは好きな人とかいるんですか?」



「何だよ急だな」




ちょっと気になって、と誤魔化すことしか
今の僕にはできない。


あははと笑う声にさえ痛みを感じる。






「で、どうなんですか?」



「うん、いるんじゃないかな」



「かなって…自分のことでしょ?」



「だっていまいち分かんないからさ」



「何がですか」



「この気持ちが恋なのかどうなのか」



「ふーん、大変ですね」



「ふーんって……興味ないなら聞くな!」





僕の斜め上。

こつんと痛くない拳骨が降ってくる。




興味ないわけないでしょ。

今僕は、
その気持ちが恋でないことを必死に祈っているの。






「テミンこそ、いるの?」



「いますよ」





その質問が返ってくることは
予めわかってたから即答する。


それがミノヒョンだということは伏せて、だけど。






「えぇーーー!誰だよ、ナウンちゃん?」



「違いますよ、何でナウンなんですか」



「仲良かったじゃん」



「別に、あれは仕事ですから」





僕の斜め上。

じゃあ誰だよ教えろよと興味津々で
嬉しそうに僕の肩をつつく。


それは裏を返せば
僕に全く興味ないといっているのと一緒のことで。






「あ、ほらユリヌナいますよ」



「いや、お前こそ何ですぐユリヌナに反応するの」





僕の斜め上。

けらけらと笑って僕の頭を撫でる。





分かっててもちょっとは傷つくんだよ。

またそういいながらもユリヌナのとこへ向かう。
いや、ユリヌナだけじゃないか。

ユンアヌナも、テヨンヌナも。








「ヌナってだけで……なんなのもう」






僕の斜め上。


やっぱりその距離は遠いのかな。





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