うらおもて【めだかボックス×戯言】
□第1章(黒宮くずは)
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第3話「私は黒神めだかだ」
「あの、お茶です」
コトン、と目の前に置かれるお茶の入った湯飲み。
それを淹れてくれた江迎怒江ちゃんはおずおずと俺に言った。
「ありがとう」
お礼を言うと、ペコリと頭を下げて引き下がる。
・・・江迎ちゃん。可愛いな。
なんてこと考えていると、生徒会ねドアが勢い良く開かれた。
「ここに黒宮くずはがいると聞いてやって来たのだが・・・あぁ、良かった。目が覚めたのだな私は黒神めだかだ。宜しくな。」
「はぁ、」
リアルで見ても自信満々な人だな本当に。
「全く、心配したのだぞ」と、黒神めだかは俺に抱きつく。
「・・・あの、黒神さん」
「ん?なんだ?」
「・・・苦しいのだけれど」
「あぁ、すまん。私としたことがついつい嬉しくてな」
嬉しそうに俺を解放する黒神めだか。
・・・やっぱり、
今の黒神めだかは髪が短い。時間的には生徒会選挙終了後ってとこかな。
すると、黒神めだかの後ろに人影。
ん?あれは確か・・・。
「お前が黒宮くずはか?俺は人吉善吉。この学園の生徒会長をしている。宜しくな」
うっわ、無茶苦茶いい人オーラ半端ねぇ。やばい。側にいたら自分の良心に殺されそうだ。
絶対俺には真似なんかできそうにないな。
一人で納得し、頷く俺。
「あ、えっと。既に知っているみたいだが俺は黒宮くずは。球磨川・・・というやつに命を助けられたらしいやつだ。黒神さん、人吉くん。こちらこそ宜しくな。」
挨拶をすると、黒神めだかは満足げに頷き、言った。
「私のことはめだかちゃんと呼ぶがよい、黒宮」
「ん、じゃあそうさせていただきます」