うらおもて【めだかボックス×戯言】

□第1章(無為色あくた)
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第1話 「真っ白」



・・・。
其処は何処までも真っ白で、純粋に純白で。
綺麗で美しくて。
其処にいる、それだけで心が浄化されてしまうような・・・・・・


そんな、場所。
其処に、私は居た。



正直、吐き気がした。

気持ちが悪い。何故私はこんなところに居るのだろう。少なくとも、此処に、私は要らない。
場違いにも程があるよ。
・・・・・・。
そうか、私。
死んだんだ。
私が殺したであろう、私を殺したであろう、愛しきあの子を思い浮かべる。
大好きだなぁ。
・・・大嫌いなんて言われちゃったけどさ。
少しだけ哀しくなってくる。しかしそれは決して、大嫌いと言われたからではなく、私が、私こそが彼女の事を嫌っているという事実が有るからだ。
私には少し酷い癖がある。それは自傷癖だ。
私は自分が嫌いで好きだから、自分の周りに嫌いな人を置いてその人に「好き好き大好き愛してる」と、なつき自身を縛る。
嘘を吐き、嘘に尽くし、自身を縛る。
・・・・・・はぁ。


なんて癖だ。死んだのにまだ彼女を求めている私が憎い。私が嫌い。けど、憎い私も嫌いな私も、憎まれる私も嫌われる私も好き。






これは病気なのかな?

・・・なんて、死人の戯言。
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