うらおもて【めだかボックス×戯言】
□第1章(黒宮くずは)
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第1話「ありっ?」
・・・落ちない?
不思議に思い、俺は目を開けた。
・・・ベッド?
ベッド、え、ベッド、ベッドぇえ!?ベッド!??
ちょ、落ち着け、俺。
俺はたしか病院にいたはずだ。退院間近で、知り合いがロビーに来てたからそいつと一緒に病院探検をしてーーー俺は確か、足を踏み外してーーー階段から落ちて。
・・・・・・もしかして、俺。
・・・気絶した?
気絶して連れに病室のベッド運ばれたとか?
うっげぇ、恥っず・・・・・・。
恥ず恥ず恥ず恥ずっっ!!
あああ、ヤバイよぉ!あいつに合わせる顔がない!
その時、がらりと部屋の戸が開いた。
「!?」
「『あ、良かった』『気が付いたんだねくずはちゃん』」
そいつの第一印象は、
気持ち悪い。
だった。
「・・・何故俺の名前を知っている」
取り敢えずガンを飛ばしてみる。
「『まあ』『そう睨むなよ』『綺麗なお顔が台無しだぜ?』」
そいつはおどけたように言う。
相手を睨みながら観察する。
顔は童顔。学ランを慣れた風に着こなしている。目の下には隈が出来ており、まあ、ただ単に見れば可愛いと受け取れないでもないが。
その容姿を差し引いてもこいつの評価はやはりマイナスだった。
気持ちが悪い。
この世の汚いものを全て、総て、統べて集めたような、そんなやつだった。