うらおもて【めだかボックス×戯言】

□第2章(無為色あくた)
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第2話「編入」



「こんにちは!この度、この箱庭学園に編入してきた無為色あくたです。このクラスで仲良くやって行きたいと思うので、そこんとこ宜しくですっ!!」

箱庭学園、1年1組。
教卓の前に立ち、堂々と自己紹介する私、無為色あくた。
堂々と・・・?
いや、違う。
これでも私はかなり人見知りをする人なのだ。
足はがくがくと震え、歯はガチガチと鳴る。
勿論声も軽く震えているが、気付かれたくないのでわざと大声で話す。
わざと、堂々と見せる。

弱味は、握られてしまえばお仕舞いーーー。
私はただ、大好きなくずはと大好きなこの世界で楽しく愉快に面白可笑しく青春らしいベタでベタでベタベタな青春を送りたいだけなんだ。
それならば、弱味は・・握られる前に塗り替えなければならない。
嘘で塗り潰し偽りで塗り替える。
過去も未来も現在も、
私の思い通りに
私の好きな色に
塗り替えなければ。
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