短編

□にんじん
1ページ/2ページ


「あ〜ぁお腹すいたなぁ。何作ろう…」

レッスンからの帰り道。

明日は久々にお休みだし、何か作ろうかなーなん て考えながら歩く。

「あ…カレー食べたいな…」

ふとそう思ってスーパーに向かう。

たしか家にルーはあるし、じゃがいもあるし、お 肉もあったな…あ、にんじんがない!!

野菜売り場に行ってにんじんを探す。

「にんじん…っとあった。」

一番綺麗なオレンジ色のを手にとってレジに向か う。

無事ににんじんをゲットし、家への道を歩いた。

家についてから早速食材を用意してさぁ作ろ…ち ょ、ちょっとトイレっ!!

トイレを出てからリビングのドアを開けると…

「ぎゃああ!!だ、誰っ!?」

リビングにはいるはずのない誰かがいた。

ツインテールの綺麗な顔をした女の…珠理奈ぁっ !?なにこれコスプレ?ww

「?あっ玲奈ちゃーん♪」

「珠理奈、何してるの?勝手に人の家あがりこん でさ…ていうかなにその格好」

「珠理奈?誰ー?あたしはじゅりにんじんだよっ!! 」

…え?あのじゅりにんじん…?まさかね…

「珠理奈、来るんだったら連絡ちょうだいってい つも言ってるじゃん。何しにきたの珠理奈。」

「だーかーらー!!じゅりにんじんだってば!!」

「本当に珠理奈じゃないの?」

「うん!!じゅりにんじんだ「わ、わかったから!!ち ょっと静かにしてくれるかな…」

どうやらここにいるのは珠理奈とは違う人物らし い…

それよりじゅりにんじんちゃん声大きい!!

本物より大きいよ。笑

そんなことより…

「どこから来たの?玄関は鍵かけたし…」

「どこからって…玲奈ちゃんが買ってくれたんじ ゃん!!」

買った?も、もしかして…

急いでキッチンに向かい、用意していた食材を確 認すると…

「に、にんじんがない!?」

「えへへ、買ってくれてありがとう玲奈ちゃん!!」

どうやらさっき買ったにんじんが、私の腰に巻き 付いてるじゅりにんじんちゃんってことらしい…

にしても…

「珠理奈にそっくりだねー服装以外全部同じだー」

「その珠理奈って人のことはおいといて、玲奈ち ゃん!!お腹すいた!!」

「え?でも…カレーは作れないし…」

「玲奈ちゃんのお腹に入りたいなー」

え?この子何いってんの?

「玲奈ちゃーん、早く作ってよカレー。」

「だってにんじんは…」

「心配しないで!!作るときにはちゃんとにんじんに 戻るから(ゝω・´★)」

いやいやいや…そんなウインクされても…

「うーん…本当に?」

「うん!!玲奈ちゃん早くー」

「わ、わかった…。」

キッチンに向かうと、なくなってたにんじんがあ った。

ふとリビングを見渡すと、さっきまでいたじゅり にんじんちゃんがいなくなってた。

「じゃあ使わせてもらうね。じゅりにんじんちゃ ん…」

じゅりにんじんちゃんを使ったカレーは、今まで 食べた中で一番おいしかった。

おまけ

テーブルに向かうと…

「玲奈ちゃんへ 買ってくれてありがとう。また買 ってね!!一番綺麗なオレンジ色のがあたしだよっ ♪えへへ 最後に…玲奈ちゃん大好きだよっ☆ じ ゅりにんじんより」

じゅりにんじんちゃんからの手紙がおいてあった 。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ