存在しない者
□1話
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『わぉ、派手にやってますな…』
目の前の公園では、青い炎が上がってる
「あなたがくるなんて珍しいですね」
少し離れたところから、それをみている平家と名無しさん。
『来ちゃだめだった?』
「いえ、構いませんよ」
呑気に、官能小説を読む平家…
『あっ、バス…』
ちょいちょいと、平家の制服の裾を引っ張れば、小説から顔をあげる。
「!誰か乗ってますか?」
『ん〜、女の子が1人…
まぁ、平気じゃない』
見られたら不味いけど、罪なき命を奪うのは気が引けるし…
「そうですか。明日、あなたのクラスに彼が転校してきますよ…」
『クラスに行けと…』
「そこまでは言ってませんよ」
ふふっと微笑む平家
『行きますよ…』