存在しない者
□2話
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ガラガラーと無機質な音を響かせ教室の扉を開ければ、クラス全員が、こちらを向く。
『…おはよう』
とりあえず、挨拶しておく。
クラスがまたがやがやとうるさくなる。
観音寺さんだ、とか、やっぱり美人だ。とか、でも平家先輩と…言っているが本人は、ちっとも気がついてない。
「教室にくるなんて珍しいね〜」
と、紅葉が言う。
『まぁね…』
「まったく。観音寺名無しさんといえば、桜と同じく、彼女にしたい女子No.1!一年生にして、生徒会会計、クラスになかなか来ないことから謎多き少女♪」
『大げさだよあおばちゃん…』
どうやたらそうなるんだ。確かに教室にはあまりこないけど…
「しかし、名無しさん殿が教室に来るのは本当に珍しいのだ。なにかあったのか…(まさか、昨日のことに関係しているのでは…)」
『なんとなくだよ。桜ちゃん』
昨日のバスにいたの桜ちゃんだよな…
『ほらHRはじまるよ』
なんとなくなんて嘘で、目的は転校生にある。
「今日は転校生がいます」
「大神零です よろしくお願いします」
彼がC0DE:06か…
嘘臭い笑顔だなぁ
「大神の席は観音寺さんの隣ね」
あぁ…桜ちゃん、やっぱり昨日のみてたんだね、顔色が変わってるよ。
桜の本を拾い、席につく大神
「よろしくお願いします」
『どうも^^』
やっぱり嘘くさい笑顔。嫌いかな。
人のこと言えないけど…
『君がC0DE:06か(ぼそっ
桜ちゃんには、手を出さないでね…
まぁ、無理だろうけど…』
「どういうことですか?確かに桜小路に手を出すつもりはありませんよ。みなさんと仲良くしたいとは、思いますが…」
C0DE:06のとこは聞こえてなかったのか…まぁ、そのうち意味はわかると思うよ。