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□第八羽
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なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで……


なんで!!


角都さんも飛段も死んだの…?


暁のメンバーが2人も…


なんで…
なんで…


それに…
メンバーが死ぬときはいつも私が関わる任務ばかり…


私、死神かなにかなのかな…
ははっ、笑いも出ないよ


そういえば飛段って、最後の最後までうるさかったけど本当の最後は優しかったなぁ…

「逃げろ!」

って言ってくれたっけ?
私の身をあんじて言ってくれたよね…?
飛段……

ごめん、ごめん

消えればいいって嘘だよ

だから戻ってきてよ。

一生のお願い。

二人とも不死身コンビなんでしょ?
ゾンビコンビなんでしょ?
なのになんで死んでるの?
いやだよ。

サソリさんだって永遠が好き不死身人間じゃなかったの?
クグツだから死んでも死なないんじゃないの?


「あ…、雨がふってきた…」


ぽつぽつ

ちょうど涙の大きさと同じぐらいの大きさだった。


その雫が頬をつたった、ような気がした。


「……っうっうっ、うぁわぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ」


頭を抱え、その場にたたずむ。
少し、肩が震えているようだった。


「サソリさんっ、飛段っ、角都さんっ。戻って……、戻ってきてよォ」


泣いてない、泣いてない。
これは雨だ。
頬につたるこれは雨だ、きっと雨だ。
雨じゃないとおかしい


「…大丈夫か?」


後ろに人の気配を感じた。


「…なに?」
「デイダラがお前が帰ってこないといっていてな…、探していたところだ」
「鬼鮫さんに迷惑かけてるよ」
「心配するな。あいつは俺がいなくてもなんともなるさ」


それだけ鬼鮫の強さを認めているということなのだろう。


「今はお前のほうが心配だ。…なぜ泣いている?」
「え、誰も泣いてないよ?」
「嘘をいうな…。心配することはない、俺は別に忍びが感情をもつことが忍び失格だとは思わない」
「なんで、そんなことしってるの…」
「伊達に幼馴染じゃないさ」


イタチと零は幼馴染だ。
しかし零はサスケの存在をアカデミーに入るまでしらなかった。
なぜかは分からないが、サスケと会うタイミングとイタチと会うタイミングがまったく会わなかった。


「泣きたいなら泣けばいい」
「泣きたくなんか…ないっ!」
「誰にも言わないさ…。それにお前の泣き顔は見慣れてる」
「そ、それは五、六歳のごろの話で…」
「お前は一人じゃないんだ。たまには俺にたよれ」


ポンポン

と零の頭をたたく。


「サスケじゃないから頼りないか?」


零は無言で首をよこにふった。


「どっちかというと…、イタチ君のほうが頼りになりそうだけど…」
「そうか」


イタチ君のほうが大人っぽいし、頭いいしね…。


「忍も人間だ、感情を殺すことなんて不可能だ」
「でも…、感情を殺すことができないなら完璧な忍になんてなれない」
「ならお前は感情という人間に不可欠なものを消してまで忍の道を進むのか?」
「…」
「もし、感情を殺さなければ忍になれないなら…、忍なんてやめろ」


なにを言っているんだろう。
イタチ君は。

忍をやめろ?
そんなの無理だってわかってるくせに。


「っ、イタチ君って酷いよ」
「…」


零は立ち上がりイタチに抱きついた。


「ちょっとだけ、胸かして…」


そういうと、零は静かに泣き出した。
イタチはそれをだまって見ていた。
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