short dream
□すきなのに…。
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「零!また恐い顔して…。みんな恐がってるよ!!」
ドスッ
「いって!!……みぞおち」
優姫と零はすごく仲が良い。
そりゃ小さい頃から一緒な訳だし、色々訳があってそうなったんだし仕方ないと思う。
あたしだって優姫の親友だもん、零と優姫とだって小さいときからの仲だし色々事情は知ってる。
零の秘密も、ナイトクラスが吸血鬼だってことも…。
零と優姫しか知らない秘密になってるし、ガーディアンとして二人が選ばれたのも仕方ない。
優姫は枢先輩にゾッコンみたいだけど。
それでも嫉妬してしまうあたしって…
『心…せま…』
あたしはそんな自分にため息つく。
「姫」
『へっ!!?あ、零…』
すぐ後ろに零がいた。
いつからいたんだろ?ボーッとしてて全然気付かなかった…。
「…ため息つくなんて姫らしくないな 」
『そ、そう?…あたしだってため息ぐらいつくときだってあるけど!』
ドサッ
零があたしの横に座る。
サァ────
零とあたしの髪が風になびく。
なんで隣に座ったと思ったら黙るのよ…。
チラッと零の方を見ると…
目があってしまった。
あたしはとっさに零の方を向いていた顔を前に戻した。
「な、なによ。なんで黙るの//;」
ああもう!ずるいずるいずるい!!!
零のこの独特な雰囲気にのまれちゃう!!ドキドキしちゃう!!!