short dream
□はじめての温度
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その腕に その胸に その唇に
触れて 溶けてしまいたい────
跡形もなく。
「零ってさ、案外モテるんだよ?」
優姫が発したその言葉に心臓が跳ねる。
『……そ、そうなの?』
お昼休みになるといつも優姫は零の話題を持ち出す。
「昨日も手紙渡されてたし!」
『……ふ、ふぅーん……』
あたしはいつも興味のないフリをしておいて、内心はすんごい嫉妬にかられている。
「姫のバカ!!」
『な、なによいきなり!ビックリするじゃない……』
「少しは焦んなさいよ!最近の姫と零みてると私が焦る!」
そう、最近のあたしと零は付き合って半年経つがなんの進展もないし、友達だった時とあまり変わらない。
あたしから零に告白してあっさりOKだった。
ただ、気持ちは通じあったにしろ具体的にどうゆうことをするのかとかは分からない……。
もちろん、零にたいするあたしの気持ちは本物。
零は…分からないけど…。
「このままじゃ、零が他の女の子のとこいっちゃうかもよ!?」
『……そ……そしたら仕方ないよ……。』