□サクラ誕
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あの人は、
私の誕生日なんて、知りもしないんだろうな。






「はぁ」


幸せ逃げるわよと、何度いのに言われたことか。

でも、この盛大な溜息は留まることを知らなくて。




もうすぐ私の誕生日。

三年前は、間違いなくアピールしまくって。
何が何でも、むしろ一緒にいれるなら任務だって構わないんだからと意気込んでいただろう。

ただ一緒にいたいと、サスケくんサスケくんと言えた。






「はぁ…」






三年も経てば、プライドや何やらも出てきて。

素直に28日が誕生日なんですなんて、逆立ちしたって言えない。




どうやって一緒に過ごしてもらおうか。




頭を巡るのは、たったそれだけのこととあの人の優しい笑顔。


プレゼントなんて贅沢なことは言わない。

せめて、せめて一緒に過ごしたい。


そう思うのくらいは、構わないですよね?






ヤマト隊長…






「28日かい?」
「はい」
「カカシ班には、何の任務も入ってないよ」


「休み、なんですか?」
「うん、何でも五代目がこの日に任務は入れるわけにはいかないとかで、すごく力んでたよ」


きっと、綱手様がプレゼントのつもりで休みをくださったんだろう。


でも、私にとっては任務の方がプレゼントだったかも…
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