壱
□綱手×野望=
1ページ/6ページ
「う〜ん、誰が良いか悩むな…」
綱手の前には、何人かの忍登録書とクリップで写真が留められている紙が数枚広がっている。
「ナルトの馬鹿は、論外だな」
綱手は、ためらいもなく、忍登録書を背後に捨てた(投げた)。
一見、任務の隊員を決めているようにも見える。
「砂漠の我愛羅も論外だな。
風の国になんて行かせてたまるか!」
今度は写真付きの紙を、グシャっと丸めて捨てた。
何かおかしい。
砂漠の我愛羅?
風の国には行かせない?
木の葉の任務に、他国の忍が隊に入ることなんて滅多にない。
それに、行かせない?
「うちはのガキもダメだ。アイツは、大蛇丸に気に入られてるからな…」
サスケの登録書もまた捨てられた。
「やっぱり、コイツになるか!」
綱手は、仕方ないという顔で、机の上に残った登録書を手にした。