壱
□(私+貴方)×青空=
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久々に戻ってきた木ノ葉の里。
大変な任務だった。
辛い任務だった。
「チヨバア様…」
里の中心から離れた土手道、里の賑やかさに紛れていた心が、哀しみで一杯になっていく。
「サクラ?」
必死に涙を心に抑えて、振り返った。
「シカマル…」
「お前、こんなとこで何してんだ?」
任務から帰ってきたばっかだろと、いつもの調子で訊いてきた。
シカマルは、相変わらずだるそーで、何だか随分会っていないような気がしてたけど、相変わらずなシカマルで安心した。
シカマルは、私を通り越して土手に下りていく。
聞いていないんだろうか?
あぁ、そうか、中忍試験の係員なんだっけ。
忙しくて、それどころじゃないか…
ん?じゃあ何でこんなとこにいんの!?
もしかしてサボり!?
「あんたこそ、こんなとこで何してんのよ!
もうすぐ中忍試験でしょ?」
「今日はもう終わった。仕事は、おおかた片付いてんだよ。
後は、本チャンだけだ。」