□私×(貴方+視線)=
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「人って三秒見つめられると恥ずかしくなるんだって」


昔、誰かがそんなこと言ってた。
誰だったっけ?



…まぁいっか。

「それで?」
どうしたいんだよお前はって顔でシカマルは、私を見た。
私の瞳を真っ直ぐに。


シカマルの黒い瞳に私が映ってる。
私だけが映ってる。


ダメ、こんな状況耐えられない!!


「な、何よ」
さりげなく視線を泳がせた。

たぶん、顔は真っ赤。


「二秒ももってないぞ、サクラ」



あっ…
忘れてた、そういう話してたんだっけ…


「あんた、私で試したのね!?」
「此処にお前の他に実験台になる奴いねーだろ?」
別に怒ることでもないだろってシカマルは、また空を見上げた。

寝転んでるシカマルの隣に、私も寝転んでみる。
そして、そっとシカマルを見た。


その瞳には、青い青い空と白い白い雲しか映ってない。



シカマル、あんたは知らなくて当然だけど、さっき見つめられて、ドキドキしたんだよ。

シカマルの瞳に私だけが映ってること、悔しいくらい嬉しくて。


でも、嬉しいからこそ恥ずかしくて。


見つめて欲しいけど、見つめて欲しくない。

見つめられたいけど、ドキドキして死んでしまいそうになるから嫌なの。


でも、見つめられたら、きっと天に昇るほど嬉しい。



見つめて欲しいけど、見つめて欲しくない。
でも、私以外のコ見つめないで欲しい。

私って我儘だね…



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