弐
□(術+私)×賭け=
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サクラ、勝負だからね。負けた人が、全員分の甘栗甘のあんみつ奢るのよ。
この間、忙しいと言っていられないほど忙しい暗部のくの一だけで、賭けを始めた。
内容は、里の誰にもばれずに変化の術を丸一日使い続けること。
単純なようで、自分だと悟られないようにするのは難しい。
仕草とか、口調とかも気を付けなくっちゃいけないし。
「こんなもんかしら」
等身大の鏡に自分を映してみる。
まるで、別人。
これなら完璧。
「黒髪に憧れてたのよね〜。それに、青い瞳もv」
どこからどう見ても、皆の思い描く春野サクラではないはず。
さぁてと、里の中を歩くってルールだったわよね。