アニメ
□Sugar Rain
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「今日も雨かー…」
「外で遊びたいのか?サトシ」
「うん…毎日、家の中にいてもつまんない」
「…よし、外行くか」
「え…?でも雨降ってるぞ!」
「傘があるだろーが」
「でもシゲル本読んでるんじゃないのか?」
「本ならもう読み終わったよ。それともサトシは外に行きたくないのか?」
そう聞かれるとサトシは首を横に振った。
「ううん、行きたい!」
ザー………
「うわー、結構降ってるな」
「大したことないだろ」
そう言うとシゲルは傘を開いた。
しかし
『バリッ』
「あ゙………;」
シゲルが傘を開いた途端に骨が突き出て破けてしまったのである。
「プッ」
「サトシ、今お前笑ったな…」
「だ、だって…今のシゲルのリ、リアクション…ハハハ…!」
「ったく、お前に笑われるようじゃ僕も終りだな」
「何もそこまで言わなくたっていいだろ!」
「はぁ、まったく…。今日は出掛けるの中止だな。戻るぞ」
「待って、ハイ!」
「ハイ!…ってこれサトシの傘じゃねーかよ」
「だから、二人で一本!」
「おいおい…」
「いーじゃねーか、たまには」
「何がいいんだか…」
「いーからいーから♪」
「まったく、おこちゃまだねー、サートシ君は」
「うっ、うるさい!シゲルのバーカ」
「ほらそんなことばっか言ってると置いてくぞ」
「あー、濡れるーっ!俺の傘なのにぃっ」
「ほら早く入れよ」
濡れた髪の毛先から口元に落ちた雨の雫は少しだけ、甘いような気がした。
どこへ行くのかは二人だけの秘密。
終。
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