アニメ

□Child Days Memories
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7がつ23にち、にちようび、はれ
きょうは、さとしとふたりで、もりへせみをとりにいきました。




『ミーンミンミンミン』




「ほらさとし!そこそこ」

「えー、どこだよ」

「ほらそこー!」


『ジジッ』


「あーにげちゃった…まったく、さとしがちゃんと…さとし?」

「…おしっこ…ひっかけられた…」

「うわ、きったねー!ちかよるなよさとし!」

「ま、まってよ!しげるー」

「やだよーだ」




『ドテッ』




「うぅぅ…うわぁぁーん…わん…ひっく…いかないでよ…しげる…」




「なにやってるんだよ」

「だって、ひっく…しげるが…しげるが…いっちゃうんだもん」

「いーからなくな!」

「だって…ひっく…いたい」

「あーあー、しょーがないなあ」


さとしのひざがすりむけていてあかいちがでていました。




『ペロッ』




「…しげる?」

「このくらいならなめとけばなおるんだよ」

「ふうん…ありが…とう」

「やっとなきやんだな」

「えへへ」

「…さっきはごめんな」

「え、なに?」

「なんでもねーよ」


そのあとぼくたちは、せみをちゃんとつかまえてかえりました。
とてもたのしかったです。

おわり。




「……………クスッ」

「シゲル…何読んでるんだよ?」

「…なんでもねーよ」




それは、あの夏の僕たちの思い出。


終。




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