ポケットモンスターFRLG
□Story 8
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『チュンチュン』
「ん……もう朝か」
窓から射し込む陽射しが眩しい。
「ミカド、起きたか」
「ふぁ…、セリカおはよう」
セリカはどうやら少し前に起きていたようである。
「よく寝れたか?」
「ん…それなりに」
「そうか」
二人はベッドから降りるとごそごそとパジャマを脱ぎ普段着に着替え出した。
「あ…そう言えば、トモミ起きたかな…?」
ズボンを穿きながら独り言のようにポツリと呟く。
「なあ、セリ…「俺は絶っっ対に断るからな!」」
まだ言いたい事を全て言い切ってもいないのにセリカはミカドの口から絶対に飛び出すであろう要求をすぐさま拒んだ。
「まだ全部言い終わって無いだろ!」
「どうせ、トモミの様子を見てこいとかバカなことをほざくんだろ!全部お見通しだ!!」
「うっ;」
セリカだってトモミの寝起きの悪さは昔から百も承知である。
「大体お前はいつもそうやって人に嫌な事を全部押し付けようとしやがって!」
「なんだかんだ言ってお前だってそうだろ!この人でなし!!」
『ドンッ』
「…ミカド、お前どの口で言ってるんだ」
朝起きたばかりで低血圧なせいか部屋の壁を叩き更にミカドを睨みつける。
「そ、そんなに怒るなよ…セリカ」
「だったら二度と俺を怒らせる事の無いようにしてやるよ…」
「お、落ち着け!!」
朝っぱらから危機に晒されようとしてるまさにその時だった。