お題部屋

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02/23(Sat) 23:18
サスケの思ひ出
キキ

『お題はサスケの思い出で書いてみました〜皆様ご参加下さい』
次に書きます!

DRAPE
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02/23(Sat) 23:20
サスケの思ひ出
キキ

当時僅か三歳だったオレは、物心着くか着かないかな頃に運命の出会いをした。
それは甘く切なくほろ苦い初恋の経験だった。
当時うちは家で営んでいた家業が忙しく、猫の手も借りたい状態だった為に、母が父の手伝い兄のイタチが、弟であるオレの子守をさせられていた理由だ。
イタチが良く通っていた図書館の側に相当デカイ屋敷があり、その前にはいつも邪魔な餓鬼共の姿が皆無な広く遊具の整った公園があった。
すぐにオレの気に入りの場所となったが、いつも好きな遊具に並ばずに乗れる楽しさに、その公園はオレのもっとも気に入りの場所になっていた。
閑散とした公園内をところ狭しと駆け回っては、次々に公園内の遊具を制覇し遊びに夢中になるオレを、イタチは少し離れた木陰で図書館の本を片手に元気に飛び跳ねるオレを見守りつつ、読書する静かな憩いの時間だったらしい。
そんな夢の様な独占状態が破られたのは、すぐ事だった。
ある日いつもの様に図書館の帰り道に、張り切って公園に駆け込むと、今まで餓鬼なんざ誰も入ってこなかった公園のブランコに、一人の餓鬼の姿を発見した。
一目散にブランコに飛んでいったオレは、間近で見た餓鬼……女の子の可愛らしさに、齢三歳の小さなハートを撃ち抜かれた。
キラキラ光る金の髪に、夢見る様な碧く大きな瞳、ピンクな唇は緩く結ばれ、頬はバラ色。
まさにオレが理想とし、思い描いていた女の子だった。
将来結婚するなら絶対にこの子しかいないと、一目見るなり恋に墜ちたオレは相当おマセな餓鬼だった。
「オレ様の公園に無断で入ったのは、許してやる!だからオレの許婚になれっ!名前もおしえろっ!」
いきなりそうまくし立てるオレに驚いたのか、将来の花嫁は驚きも露に大きな瞳を益々大きく見開き、黙ってオレを見ている。
返事が貰えなかった事に焦れたオレは、テレビで見た事がある求愛の行動を真似てみた。
即ち、キスを噛ましてやった理由だ。
恐るべし三歳児の短絡思考。
唇と唇をブッチュウッとぶつけて、婚約成立と喜ぶオレは相手も喜んでくれた事だろうと、ムンズと捕まえていた小さな身体を離し、可愛い顔を良く見様とした瞬間、両方の頬に熱い痛みを感じた。
オレは婚約者に殴られたんだと知ったのは、肩を怒らせプリプリ怒りながら去っていく婚約者の、後ろ姿を見た時だった。

DRAPE
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02/23(Sat) 23:22
サスケの思ひ出
キキ

「ヘンタイ!バカ!男同士で結婚なんか出来ないってばよっ!バーカ!」
ふと気付けば、そっとオレの肩を叩くイタチの姿があった。
殴られた頬に手を当ながら、絶対に結婚するんだと思った相手がオレと同じ性別の持主だった事に、天変地異並のショックを覚えたオレだった。
「サスケ残念だったな。だが愚かな弟よ。あの子なら男でも私なら構わないがな」
その日、初恋に見事破れたオレのハートはズタボロとなり、ついでに兄がバイだった事にもショックを受けたオレは家に着くなり、高熱を発し三日程寝込んだ。
その後オレはあの結婚したいと思った相手と、またもやキスを交わした理由だ。
今度は相手からだったが。
やはり運命は初恋のあの子とオレは、結ばれるべきだと告げているらしい。
ちっ!分かったぜ。
ナルト待ってろよ。
あれからだいぶ学習したオレは、いつか花束を持ってプロポーズに再チャレンジを計画中だ。
今度こそ、ドベめ覚悟しろ!


◇◇◇終◇◇◇

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02/24(Sun) 21:49
第二弾の紅い風車@
キキ

牡丹柄の紅い浴衣のあの子。
カラカラと勢い良く回る風車は、紅く紅く円を描き続ける。
浴衣の裾を翻し、時折覗く白い素足に紅い草履が眩しく堪らず目を反らすオレは、まだアカデミーに入学を許されてはいない餓鬼だった。
二人手をしっかりと繋ぎ、自由に向かって走ったあの日オレ達は確かに小さな脱走者であり、恋に墜ちた哀れな無力な餓鬼だった。
神社の祭りの賑やかな祭り囃子に誘われるままに、ふと気付けば人々でごった返す祭りの真っ直中にいた。
我に返り突然参道の真ん中で立ち止まってしまったオレは、背中に軽い衝撃を受け悪態を吐く声に慌てて振り返る。
「もう邪魔だってばよっ!うー鼻イタイってば、誰がこんなトコでボケッとしてんだってば?」
振り向いた先には、金髪のツインテールに紅いリボンを結び付けた気の強そうな女の子がいた。
少し上向きの鼻を痛そうに押さえ、涙混じりの碧い瞳でオレを睨んでいる。
「……悪い。ボケッとしてた……大丈夫か?」
大輪の紅い牡丹が、ところどころに散らされた浴衣は白が基調となり、細過ぎるウェストに蝶結びされた帯は深紅の鮮やかさでオレの目を射抜いた。
目眩がした。
「えっ!?あっうん……」
怒っていた筈の少女は急に気弱そうにな表情を浮べ、長い金の睫毛を伏せ小さくコクリと頷いてみせた。
金の睫毛が作る陰翳は少女を女に見せ、その仕草にオレはゾクッとする妖しい色香を感じ取っていた。
「あぁ、通行の邪魔になるな。いこう。なにか詫びに奢ってやる。名はなんて呼べばイイ?オレは……」
名を名乗ろとしたが、少女がオレの言葉を遮りオレの名を呼んだ。
「サスケだってば?知ってる……オ……ワタシは……ボタン、ボタンだってば……」
オレの名を知っていてくれた喜びと、少女の名を知れた喜びに頬が紅くなる思いだったが、それを誤魔化す為に業と乱暴にボタンの白く小さな手を勝手に取ると、人込みの中を縫いながら一緒に歩き出した。
ボタンの冷たい指先が、緊張しているのが良く分かった不思議には思ったが、オレも似た様なモノだったから特に気にはしないでいた。
それよりも手の中にあるボタンの、柔らかな指の方が気になっていたからだった。
「なにが食べたい?ボタン教えてくれ」
早鐘を打つ心臓や、火照った頬になにかを予感しつつ、早歩きのオレに引きづられ俯きながら小走りで着いてくるボタンは、迷った末に紅い林檎飴を指差す。

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02/24(Sun) 21:54
紅い風車A
キキ

「あぁ分かった。後は?」
林檎飴を売っている店の反対側には、風を受けカラカラと回る風車が幾つも連なり、紅い渦や白い渦の円を描いていた。
「えっ?まだ買ってくれるんだってば?じゃあ……あの紅い風車が欲しい……アレ買って貰った事なかったってば……」
怖々とボタンが指差した先には、一際紅い風車があった。
「アレだな?ボタンここで待ってろ。買ってくる」
「ホントッ?あっ、有難うってば……」
恥ずかし気に顔を紅らめ嬉しそうに笑うボタンだったが、何故か淋し気に見える儚気な笑顔をオレに向けていた。
その哀しみが入り混ざった笑顔が、心に染みた。
オレは財布を取り出しながら、ボタンが欲しがった紅い林檎飴と紅い風車を買い求め、意気揚々と振り向き当然その場にいる筈のボタンの姿を捜した。
その場にいた筈のボタンの姿は、影も形も見付からなかった。
たった数分目を離しただけだったが、ボタンはどこにもいない。
「オイ?ボタンどこだ」
繋いでいた手を離したからか?
目を離したからか?
辺りを見回していると、遠く離れた場所に金色のツインテールが揺れているのが見えた。
オレは勿論ボタンを追い掛けた。
どうして逃げるのか聞かなければ、オレはそれだけを考えていた。
漸くボタンに追い付く頃に、ボタンが逃げた理由が分かった。
逃げ惑うボタンは二つの影に追われ、必死になって逃げていた。
後少しで影がボタンの紅い帯に手が届くと言う時に、オレは割って入りそれを阻止していた。
「貴様等は暗部ッ!何故ボタンを追う!」
背後に息を乱し小さな胸を押さえるボタンを庇いながら、鋭く語意を荒げ問詰めた。

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