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□あの星を掴む。
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(??⇔ヒロイン←新八)
(「‥あ、笑った」)
君が小さく笑うのを見る度、少し胸が跳ねる。そのとんでもない条件反射に、時々ギョッとする。
──だって君の笑顔は彼奴だけのものなのに。
(「─こっち向かないかな」)
跳ねる胸を強打して叱咤しつつ、込み上げる願望は抑えようがない。
余りに素直な心臓は俺の手を離れて暴れまくって、このままじゃ心肺停止だ。
(「こっち向いてよ」)
その笑顔をずっと俺に向けていて欲しい。
なんて、利己主義。
でも、このままじゃ心肺停止してしまいそうなので。
だから仕様がないということで。死なない為にも応急措置ということで。
君の笑顔に挨拶をした。
「ねぇ、何話してんの?」
それは星を掴まえようとするのに等しい無謀さ。
でも、別にいいだろ?
あの星をつかむ
(人生はさ、でっかい夢見てこそ面白いんじゃん?)
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